病院歯科の歯科衛生士による定期的な口腔衛生管理の各手順時間および処置時間の関連要因

  • 高野 綾子
    新潟大学大学院医歯学総合研究科口腔生命福祉学専攻 新潟大学医歯学総合病院医療技術部歯科衛生部門
  • 柴田 佐都子
    新潟大学大学院医歯学総合研究科口腔生命福祉学講座
  • 沖津 佳子
    金沢医科大学病院医療技術部口腔衛生チーム
  • 濃野 要
    新潟大学大学院医歯学総合研究科口腔生命福祉学講座
  • 葭原 明弘
    新潟大学大学院医歯学総合研究科口腔生命福祉学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Time Spent on Each Care Protocol of Regular Oral Hygiene Management and Factors Related to Preventive Dental Care Time by Dental Hygienists in a Dental Hospital
  • ビョウイン シカ ノ シカ エイセイシ ニ ヨル テイキテキ ナ コウコウ エイセイ カンリ ノ カク テジュン ジカン オヨビ ショ オキジカン ノ カンレン ヨウイン

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説明

<p> 病院歯科の歯科衛生士による定期的な口腔衛生管理に要する時間を測定し,処置時間との関連要因を確認することを目的とした.患者1人当たりの予約時間を45分としている歯科衛生士8名と担当患者223名を分析対象とした.時間を測定した口腔衛生管理関連の項目は,口腔内観察,歯周組織検査,Plaque Control Record (PCR),刷掃指導,処置時間に含めた歯石除去,歯面清掃,歯周ポケット洗浄/貼薬であった.患者関連の調査項目は年齢,性別,現在歯とインプラント処置歯,歯周ポケット4mm以上とBleeding on probing (BOP)の部位数,動揺と分岐部病変を有する各歯数および口腔乾燥,急性症状,既往歴,歯周組織検査の有無とした.統計解析は従属変数を処置時間,統制変数を歯科衛生士の実務経験年数,独立変数を患者の年齢,性別,口腔状態,急性症状,既往歴および歯周組織検査の有無として重回帰分析を行った.その結果,処置時間は対象歯数(標準化係数,β=0.371),BOP部位数(β=0.240)とPCR部位数(β=0.146)が増え,既往歴(β=0.144)があると有意に増加し,急性症状(β=-0.122)があると有意に減少することが示された.口腔衛生管理時間の有効利用や患者の負担軽減のため,歯科衛生士は事前に対象歯数,BOP,PCR,既往歴を確認することが必要である.</p>

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