パートナーネットワークは競争優位にどう貢献するか?―ERPパッケージビジネスの事例研究―

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タイトル別名
  • How Does a Firm’s Partnership Contribute to the Competitive Advantage? ―A Case Study of ERP Package Business―
  • パートナー ネットワーク ワ キョウソウ ユウイ ニ ドウ コウケン スル カ ERP パッケージ ビジネス ノ ジレイ ケンキュウ

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説明

<p>本論文は、企業のパートナー関係構造が競争優位にどう貢献するかを研究する上で、「パートナーネットワークへの構造的埋め込み」の視点を導入することの有効性を検討するものである。研究は事例分析で行い、対象にはパートナーとの関係がビジネス上重要な意味をもつ我が国市場におけるERPパッケージベンダーを選択した。分析は資源ベース戦略論に依拠し、構造的埋め込み理論によってそれを補完するという手順をとった。その結果、次の結論を得た。1)オープンな関係構造を持つERPベンダーのパートナー関係は、クローズな関係構造を持つERPベンダーのパートナー関係に比較して保有資源の差別化の観点からは必ずしも優位が認められない。2)オープンな関係構造を持つERPベンダーのパートナー関係は、クローズな関係構造を持つERPベンダーのパートナー関係に比較してパートナーネットワークが機会優位をもたらすという点で比較優位をもつ。すなわち、伝統的な資源ベース戦略論では明らかにされてこなかった、パートナー関係に基づくビジネス機会をより多くとらえる能力である機会優位性についてのERPベンダー間の違いの理由が、パートナーネットワークへの構造的埋め込み理論に立脚した分析を行うことにより明かになった。</p>

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