民間ガイドブックにみる横浜市の観光空間

書誌事項

タイトル別名
  • Tourist Space in Yokohama City as Seen in Private Guidebooks
  • ミンカン ガイドブック ニ ミル ヨコハマシ ノ カンコウ クウカン

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説明

本研究は,ガイドブックに掲載されている観光資源・施設を分類してその空間的分布を分析し,横浜市の観光空間の特徴を見出すことを目的とする。分析対象としたのは,民間の観光ガイドブック6冊と比較対照のための公的観光情報「横浜観光情報」である。「横浜観光情報」から150件,ガイドブックから878件の観光資源・施設を抽出し,分類と地図化を行った。横浜市の観光空間の特徴として,1)ガイドブックに掲載された観光資源・施設は,横浜市18区のうち中区,次いで西区への集中が著しい。とくに飲食施設,物品販売施設,宿泊施設において顕著である。2)レジャー施設と人文観光資源は,他の大分類の施設に比べると上記2区以外への空間的広がりが特徴的である。3)観光資源・施設が集中する中区,西区と,大分類の種類の多さを考慮して加えた神奈川区と金沢区の4区を,横浜市の観光空間の中心と位置づけることができる。4)中分類の上位は食事,カフェ,衣料・雑貨類販売であり,これらで約6 割を占める。食事の約3割は中華料理が占める。人文観光資源では,公園・庭園の割合が高い。5)ガイドブックに高頻度で掲載されるのは,飲食店では老舗,人文観光資源では建造物である。<br>横浜市全域のスケールの18区別分析と,観光の中心部となる横浜駅周辺から山手の一帯(横浜中心部)の局地的スケールの地区別分析により,横浜市の観光空間の特徴を多面的に見出すことができた。

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