江戸時代以降の景観変化を図像資料から紐解く : 京都府木津川市山城試験地周辺を対象に

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  • エド ジダイ イコウ ノ ケイカン ヘンカ オ ズゾウ シリョウ カラ ヒモトク : キョウトフ キズガワシ ヤマシロ シケンチ シュウヘン オ タイショウ ニ

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説明

京都府木津川市山城町に位置するタワーフラックスサイトの一つである山城試験地を対象にして,インターネット上で公開されている図像資料を利用して,過去の山の景観を調べる方法を紹介する。最近の変化は,衛星画像をGoogle Earth Proなどを利用して確認する。第二次世界大戦前後頃までの変化は,地理院地図で公開されている年代別の空中写真を利用することで確認する。大正,明治時代までの変化は,「今昔マップon the web」などで公開されている旧版地形図の地図記号を読み取ることで確認する。合わせて,対象とする地域の旧版地形図の発行年と同じくらいの年代に撮影された写真を利用すると,当時の様子をより詳しく把握することができる。江戸時代の変化は,国立公文書館などが公開している国絵図のほか,さまざまな絵図を利用することで確認する。その結果,現在山城試験地周辺に見られるコナラが優占する森林は,江戸時代を通じてはげ山もしくは草山であったが,明治初期から継続して行われた近代的土木技術に基づく砂防事業の成果として成立したことを確認することができた。

収録刊行物

  • 水利科学

    水利科学 67 (2), 1-26, 2023-06

    東京 : 日本治山治水協会

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