前期高齢者におけるインターネット利用と歯間部清掃用具の使用との関連

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タイトル別名
  • The Association between Internet Use and Tooth Loss in Older Adults:A Cross-sectional Study
  • ゼンキ コウレイシャ ニ オケル インターネット リヨウ ト ハ カンブ セイソウ ヨウグ ノ シヨウ ト ノ カンレン

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抄録

<p> 2018年と比較し2021年の60~69歳のインターネット利用率が,大きく上昇している.近年の急速なインターネットの普及により,高齢者の歯・口腔に関する情報収集方法が変化し,高齢者の口腔保健行動にも影響を及ぼしていることが考えられる.そこで,前期高齢者のインターネット利用と歯間部清掃用具の使用との関連を検証することを本研究の目的とした.</p><p> 2021年3~5月に調査を実施した.調査対象者は,調査協力の得られた自治体の高齢者1,500名を無作為抽出し,郵送法による無記名自己記入式質問紙調査を行った.817名(54.5%)の有効回答者数が得られ,そのうちの65~74歳462名の前期高齢者を本研究の対象とした.欠損値を除いた403名を対象にχ2検定を実施後,歯間部清掃用具の使用を目的変数,過去1年間のインターネット利用を説明変数とし,性別,年齢,婚姻状況,最終学歴,世帯収入,喫煙および飲酒状況を調整変数としたロジスティック回帰分析を実施した.</p><p> 過去1年間にインターネットを利用したと回答した者は61.0%であった.歯間部清掃用具の使用があると回答した者は59.1%であった.ロジスティック回帰分析の結果,過去1年間にインターネットを利用していないと回答した者は利用していると回答した者に比べ,歯間部清掃用具の使用がないオッズ比は1.98[95%CI: 1.26–3.11]となり有意に高かった(p<0.05).</p><p> 前期高齢者においてインターネット利用は,歯間部清掃用具の使用との関連を示した.</p>

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