咬合違和感症候群の病態分類とその修飾因子に関する臨床研究

  • 藤原 基
    神奈川歯科大学総合歯科学講座顎咬合機能回復学分野
  • 島田 淳
    神奈川歯科大学総合歯科学講座顎咬合機能回復学分野
  • 仲井 太心
    神奈川歯科大学総合歯科学講座顎咬合機能回復学分野
  • 渡辺 秀司
    神奈川歯科大学総合歯科学講座顎咬合機能回復学分野
  • 片岡 加奈子
    神奈川歯科大学総合歯科学講座顎咬合機能回復学分野
  • 玉置 勝司
    神奈川歯科大学総合歯科学講座顎咬合機能回復学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical studies on ODS classification and its influencing factors
  • コウゴウイワカン ショウコウグン ノ ビョウタイ ブンルイ ト ソノ シュウショク インシ ニ カンスル リンショウ ケンキュウ

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抄録

<p>目的:咬合違和感症候群(Occlusal discomfort syndrome:ODS)患者の病態分類とその症状に関する修飾因子についての関連性を検討する.</p><p>対象:2012年1月17日~2021年12月7日に神奈川歯科大学附属病院専門外来を受診した患者272名のなかから,咬合違和感を訴えた患者72名を対象とした.</p><p>方法:予診表,構造化問診より発症の契機,咬合と顎関節の検査の結果を資料に医療面接を実施し,ODSを病態から分類し,得られた患者個々のバックグラウンドから,その修飾因子の抽出とその強さのレベルの評価を行った.</p><p>結果:ODSの定義に従って抽出された対象患者72名の内訳は,男性15名(平均年齢51.8±16.1),女性57名(平均年齢54.4±11.7)であった.その病態を咬合障害によるODS(ODSⅠ型),顎関節障害によるODS(ODSⅡ型),口腔心身症によるODS(ODSⅢ型)に分類することができた.その頻度は,ODSⅠ型は46%,Ⅱ型は10%,Ⅲ型は44%であった.修飾因子は,①心理社会環境因子,②患者-歯科医師関係因子,③性格傾向因子,④精神的因子,⑤その他の要因,⑥なしに分類し,その関与レベルを評価した結果,ODSⅠ,Ⅱ,Ⅲ型の群間で有意差が認められた.</p><p>結論:ODSにおける病態分類の関連性が確認され,その修飾因子とそのレベルの評価の必要性が確認できた.</p>

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参考文献 (12)*注記

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