ドクターヘリによるへき地救急医療体制への効果の検討

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  • Impacts of aeromedical service on the local emergency medical systems
  • ドクターヘリ ニ ヨル ヘキチ キュウキュウ イリョウ タイセイ エ ノ コウカ ノ ケントウ

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抄録

<p>背景:「へき地消防」における救急活動では、地元医療機関にて対応困難な傷病者は管轄地域外へ搬送となり、その間の救急車不在につながる。本研究ではドクターヘリ搬送によるへき地消防での救急車不在時間の短縮効果について検証した。</p><p>方法:北海道上川北部消防事務組合下川消防署(救急隊1隊で1台の救急車を運用)において2013年からの10年間に、町外搬送に伴う救急車不在時間およびドクターヘリ搬送で短縮した救急車不在時間を算出した。</p><p>結果:10年間の当消防署における町外搬送件数は427件で、それに伴う救急車不在時間は512.4時間であった。同期間に49件のドクターヘリによる現場からの町外搬送があり、救急車不在時間は118.7時間短縮したと算出された。</p><p>まとめ:救急車不在時の救急要請には隣接消防署が対応するため、現場到着まで約30分を要する。ドクターヘリ搬送による救急車不在時間の短縮は「次の傷病者」へ救急隊が接触するまでの時間を短縮させうる。</p>

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