シカゴ・モノグラフの読解 ─ポール・G・クレッシー『タクシー・ダンスホール』─

書誌事項

タイトル別名
  • シカゴ・モノグラフの読解 : ポール・G・クレッシー『タクシー・ダンスホール』
  • シカゴ ・ モノグラフ ノ ドッカイ : ポール ・ G ・ クレッシー 『 タクシー ・ ダンスホール 』
  • Deciphering a Chicago monograph: Paul G. Cressey, The Taxi- Dance Hall

この論文をさがす

説明

本稿は1932年、シカゴ大学出版会から出版された社会学叢書の1冊、ポール・G・クレッシーの『タクシー・ダンスホール』を紹介する。この著書は当時、ロバート・E・パークとともにシカゴ大学社会学部の黄金時代を築いたアーネスト・バージェスの指導のもとで書かれたいわゆる「シカゴ・モノグラフ」と呼ばれるものである。このモノグラフは、当時アメリカの大都市の歓楽街にあだ花のように咲いた風俗店とでも呼べるきわめていかがわしい娯楽施設を調査の対象として書かれたものである。その際、クレッシーはこの頃まだこの用語すら一般的ではなかった「参与観察」というデータ収集の技法を用いて調査を行った。このためダンサー嬢とそこにやって来る客とが繰り広げるタクシー・ダンスホールの社会的世界が鮮やかに描き出されている。次いで本稿では、調査方法論について自覚がなかった当時にあって、クレッシーがこうした参与観察について論じている未公刊の草稿が見い出されたので、それについて触れ、最後に本書の成立の背景と彼の歩んだキャリアーについて紹介する。

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ