英国フィールド・スタディーズ・カウンシルにおける児童・生徒向き学習プログラムの開発方法の特色

  • 三宅 志穂
    神戸大学大学院総合人間科学研究科:日本学術振興会

書誌事項

タイトル別名
  • Field Course Program Development for Students in the Field Studies Council
  • エイコク フィールド スタディーズ カウンシル ニ オケル ジドウ セイト ムキ ガクシュウ プログラム ノ カイハツ ホウホウ ノ トクショク

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抄録

<p>本研究では,自然体験学習を提供する機関・組織が,学習プログラムを開発していく際に重要となる要件を,英国のフィールド・スタディーズ・カウンシル(Field Studies Council:FSC)の児章・生徒向き学習プログラム開発方法を事例として検討した。検討を進めるために,第一に,FSCの児童・生徒向き学習プログラム開発過程における(1)開発組織,(2)利用者ニーズへの対応,と(3)FSCが提供している学習の課題・活動と利用者である学校の教員が認めている利用価値,を詳述した。第二に,FSCにおける学習プログラム開発方法の特色を探った。最後にこれまで,日本における社会教育施設の学習プログラム開発の課題として指摘されている点を挙げて,FSCの特色を参考にしながら,わが国において自然体験学習プログラムを提供することを事業活動のひとつとしている諸機関・組織が,今後,学習プログラム開発に取り組む際に示唆となり得る点について考究した。FSCの学習プログラム開発方法の特色を検討した結果,次の4点をわが国への示唆として抽出した。(1)学習プログラム開発を過程別に分担する開発組織の構成 (2)明確で一貫性のある学習課題の設定 (3)基礎的な学習技能の習得を保証し,地域特有の環境を活かしたオリジナルな学習プログラムの提供 (4)利用者の要望に柔軟に対応する,学習モジュール開発・ストック法の採用</p>

収録刊行物

  • 理科教育学研究

    理科教育学研究 45 (3), 51-59, 2005-03-01

    一般社団法人 日本理科教育学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (14)*注記

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