親鸞の悪人正機説

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  • 親鷺の悪人正機説
  • シンラン ノ アクニン セイキセツ
  • Shinran's View on the Evil One

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親鸞(1173~1262)の思想一般は日本仏教の中でユニークなものであるが,悪人正機説は同じ浄土教の中に於ても,独想的な主張であると云ってよい.彼が悪人正機説を主張したことは門弟である河和田の唯円房が編集したといわれている「歎異抄」の第三章に「善人なをもて往生をとぐ,いはんや悪人をや」と云い,又「願をおこしたまふ本意,悪人成仏のためなれば,他力をたのみたてまつる悪人,もともと往生の正因なり」と悪人が往生の正機であることを述べてある.この歎異抄と同じ趣旨のことが覚如の撰述した「口伝妙」第十九章にも述べてあるから,親轡が悪人正機説を主張したことは明かである.

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