メロンのつぼみと花の生長生理 : 主要な内生植物ホルモンの部位別・ステージ別の成長中の変動
書誌事項
- タイトル別名
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- メロン ノ ツボミ ト ハナ ノ セイチョウ セイリ シュヨウ ナ ナイセイ ショクブツ ホルモン ノ ブイ ベツ ・ ステージ ベツ ノ セイチョウ チュウ ノ ヘンドウ
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説明
本総説では,メロンの生殖器官の成長の様々な段階に関連する植物ホルモンのプロファイルを解明した。メロンのつぼみと花を開花前7日,開花前3日および開花日に採取し,がく片,花弁,雄ずい,雌ずいの4部分に分けた。さらに,液体クロマトグラフィー質量分析計(LC-MS)を用いて,各部位から得られたインドール-3-酢酸(IAA),アブシジン酸(ABA),トランスゼアチン(tZ),イソペンテニルアデニン(iP),ジャスモン酸(JA),ジャスモン酸メチル(MeJA),ジベレリン1(GA1),ジベレリン4(GA4)を同時に定量した。IAA濃度は,雄しべでは開花日で45000pmol/g生重量まで急激に増加した。雄ずいのtZ,iP,GA1,GA4,MeJA濃度は4つの部位の中で最も高かった。花弁のABA,JA,MeJA濃度は,開花前7日から開花日に向かって急激に減少した。がくと雌ずいのiP,GA1,GA4,JA,MeJA濃度は低く,開花前7日から開花日までほぼ一定であった。雌ずいでは,新鮮重は他の部位よりも大きかったが,分析したすべての植物ホルモンは4つの部位で最も低かった。以上のことから,メロンの花の成長における内生植物ホルモンのプロファイルが明らかになった。
収録刊行物
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- 農業および園芸 = Agriculture and horticulture
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農業および園芸 = Agriculture and horticulture 97 (11), 951-956, 2022-11
東京 : 養賢堂