神戸スタンダード制定の経緯と意図 : 全学ディプロマ・ポリシーとの関係に注目して([特集] 教育研究活動の質保証と改善に資する教学マネジメントを目指して)

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書誌事項

タイトル別名
  • The Background and Making of ‘Kobe Standards’ : In Relation to the Diploma Policies of Kobe University
  • 神戸スタンダード制定の経緯と意図 : 全学ディプロマ・ポリシーとの関係に注目して
  • コウベ スタンダード セイテイ ノ ケイイ ト イト : ゼンガク ディプロマ ・ ポリシー ト ノ カンケイ ニ チュウモク シテ

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説明

神戸大学の学士課程には、全学ディプロマ・ポリシー(以下DP)とは別に「神戸スタンダード」という独自の教育目標が存在し、この達成度を全学委員会で把握する仕組みになっている。本稿では、全学DP と神戸スタンダードがなぜ並立するに至ったのか、どのような関係性になっているのかを作成当時のWG の議事メモと資料を確認しながら検証した。その結果、次の点が明らかとなった。①第3 期の教育改革では神戸大学らしさを対外的にアピールする必要に迫られていた。②神戸スタンダードを旧全学DP と整合性をとることは可能だとWG では認識されていた。③神戸スタンダードは学士課程教育改革の全体像を表す概念から、教養教育の目標へと縮小された。④神戸スタンダードの作成に際しては、旧全学DP の表現を下敷きにしつつも、「協働」「複眼的」「国際性」などの独自色を打ち出そうとする工夫がみられた。⑤旧全学DP を見直す際には、神戸スタンダードのキーワードを活用しながら、新たな項目を追加して現行の全学DP が作成された。ただし、全学DP と神戸スタンダードが並立することによる構造的な問題点も発生している。学生や教職員にとってわかりやすく無理のない形に改善することが望まれる。

収録刊行物

  • 大學教育研究

    大學教育研究 31 25-43, 2023-03

    神戸大学大学教育推進機構

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