男子高校ハンドボール選手の身体及びケアの状況とM-Testによる貼付型接触鍼の効果

  • 櫻庭 陽
    国立大学法人筑波技術大学保健科学部附属東西医学統合医療センター

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タイトル別名
  • ダンシ コウコウ ハンドボール センシュ ノ シンタイ オヨビ ケア ノ ジョウキョウ ト M-Test ニ ヨル チョウフガタ セッショクシン ノ コウカ

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抄録

【目的】男子高校ハンドボール選手の身体の不調、ケアの経験と今後の希望を把握するとともに、M-Test による貼付型接触鍼の効果を検討した。<br> 【方法】対象は、男子高校ハンドボール選手とした。アンケートで身体の不調およびケアの利用経験と今後の希望を聴取した。さらに、M-Test を用いて貼付型接触鍼で治療した。治療の効果は、 M-Test の最不調動作を対象に、治療前後に 100mmを最悪とした Visual analog scale (VAS) によって 評価した。<br> 【結果】対象者は、24 名(16.4 ± 0.5 歳)であった。身体の不調は、腰部が最多であった(13 名、 54.2%)。鍼治療の利用経験と今後の希望者は、各々 10 名(41.7%)と 17 名(70.8%)であった。 鍼治療は、平均 2.4 ± 0.9 穴を用い、VAS 値は治療前 48.3 ± 24.0 から治療後 23.7 ± 22.7 に改善し た(p <.05)。有害事象は発生しなかった。【考察】他の報告では不調部位は足・下腿が多いとされているが、本研究では利き側と非利き側に分けて聴取したことが影響したと考えた。さらに、腰部の不調は対象者の年齢や競技レベルを背景として、競技における体幹の強さや使い方に関係していると推察した。今後、鍼治療の希望者が多く、貼付型接触鍼の効果や安全性が確認されたことから、毫鍼も含めて競技や様々な状況に適した鍼治療を選択して、最適な治療を提供することで、さらに多くの選手に貢献できると考えた。

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