北海道市町村における災害時に備えた備蓄食料の活用実態調査

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タイトル別名
  • A Survey on the Utilization of Emergency Food Stockpiles for Disaster Preparedness in Hokkaido
  • ホッカイドウ シチョウソン ニ オケル サイガイジ ニ ソナエタ ビチク ショクリョウ ノ カツヨウ ジッタイ チョウサ

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抄録

<p>【目的】北海道の市町村における災害時備蓄食料の活用・廃棄に関する実態及び防災担当課と行政栄養士との連携の有無を明らかにすることを目的とする。</p><p>【方法】2022年3月,北海道全179市町村の防災担当課を対象に,郵送で自記式質問紙調査を実施した。調査項目は,市町村の人口規模,備蓄食料の使用経験・基準設定・基準内容・基準に対する備蓄量の充足度,備蓄食料更新時の活用状況・活用方法・廃棄理由・更新時期の目安,備蓄食料の取り扱いにおける行政栄養士との連携とした。</p><p>【結果】調査の回答数は179市町村中116市町村 (64.8%) だった。備蓄食料を廃棄せずに活用している市町村は63.5%,一部でも廃棄している市町村は34.8%であった。主な廃棄理由は賞味期限直前まで備蓄しているためが最も多く74.4%を占めた。備蓄食料を全て活用している市町村は,賞味期限の6か月以上前に備蓄食料を更新している割合が高かった。備蓄食料の取り扱いについて行政栄養士と連携を取っていない市町村は94.0%であった。</p><p>【結論】先行研究と比較して,北海道の市町村は備蓄食料の活用割合が低かった。備蓄食料の主な廃棄理由は賞味期限に関するものであり,賞味期限の6か月以上前に更新することが重要であると示唆された。備蓄食料の取り扱いにおける行政栄養士との連携は,ほとんどの市町村で実施していなかった。</p>

収録刊行物

  • 栄養学雑誌

    栄養学雑誌 82 (1), 58-64, 2024-02-01

    特定非営利活動法人 日本栄養改善学会

参考文献 (2)*注記

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