統合失調症における脂質異常と自律神経活動との関連

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タイトル別名
  • Dyslipidemia and Autonomic Nervous System Activity on Patients with Schizophrenia
  • トウゴウ シッチョウショウ ニ オケル シシツ イジョウ ト ジリツ シンケイ カツドウ ト ノ カンレン

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説明

<p>統合失調症では、身体活動量の低下、抗精神病薬の副作用等により脂質異常、インスリン抵抗性を高率に惹起し、更には動脈硬化や心血管系障害を起こす危険性が健常者よりも格段に高い状態にある。一方で自律神経活動は、血圧や循環調節のみならず糖脂質代謝にも密接に関連することが先行研究より明らかになっている。本研究では、統合失調症における自律神経活動と脂質異常との関連について探求する事を目的とした。統合失調症患者119名を対象に、安静時心電図を測定し自律神経活動を分離・定量した。さらに、血清脂質を測定し、脂質異常症合併群と合併していない対照群に分類し比較検討した。その結果、合併群では対照群と比較して、体重、BMIのみならず、総自律神経活動および交感神経活動の有意な低下を認めた。自律神経活動は運動により賦活することも知られており、今後精神科における運動トレーニングの効用解明に大きな期待が寄せられる。</p>

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