地盤条件と震害 : 第7回国際土質基礎工学会議における講演の概要
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説明
第7回国際土質基礎工学会議の土の動力学部会において著者ならびにSeed教授が「震害に与える地盤条件の影響」という課題で特別講演を行なったときの紹介である。著者の講演 : 震害の有無・大小には, およそ次の5つの因子が複雑に総合されて影響する。(1)地震動の地層による増幅, (2)地盤と構造物の共振, (3)振動エネルギーの地下逸散, (4)損傷の進行性, (5)不同沈下。この問題を解析的に取り扱い, 耐震設計への導入をはかるためには, これらの諸因子を包含した地盤-基礎-構造物系モデルを確立する必要がある。Seedの講演 : 地震波の加速度と周期特性を総合して, 構造物に与える影響を明らかにするには, 応答スペクトルの概念が有用である。応答速度を設計震度で割った値, すなわち, 破壊性指数(Damage Potential Index)を用いると既往の震害の様相, 特にカラカス地震の被害を, 地盤条件との関連でよく説明できる。このように, 地盤に対する地震波のの応答スペクトルは, 被害の解析および耐震設計上, 重要な意味をもつが, これを, 現在では, 解析的手法で予測できる。応答計算は砂地盤液状化の予測にも適用しうる。
収録刊行物
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- 土質工学会論文報告集
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土質工学会論文報告集 17 (4), iv-, 1977-12-15
土質工学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1540572720304573184
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- NII論文ID
- 110003914194
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- NII書誌ID
- AN00173174
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- NDLデジコレ(旧NII-ELS)
- CiNii Articles