軟弱地盤における基礎工事 : 軟弱地盤の根切工事

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説明

軟弱地盤の根切工事で問題となるのは周辺地盤の沈下, 埋設管の破損, 極端な場合には周辺地盤の崩壊などである。根切り崩壊の原因としては, (1)過大な土圧, 水圧の作用(2)ヒービング破壊(3)山留めの構造的欠陥(4)その他, があげられる。山留めの変形, 周辺地盤の沈下の影響を含め側圧とヒービングについて一貫した検討を行なう手段の一つとしてテルツァギーとペックは根切りの安定数Nを提唱した。実例によればN<4であれば周辺地盤の沈下は小さいが, Nが4をこえると沈下量が増大しN=7~8ではヒービングがさけられない。日本建築学会基礎構造設計規準では軟弱粘土の根切りの際に切バリに加わる側圧の計算式としてテルツァギー, ペックの提唱式を安定数を考慮して修正して用いることにしている。安定数Nの計算には非排水セン断強さを用いるべきであるが, 一軸圧縮強度の1/2を用いることもできる。そのほか切バリ反力や山留壁の変形に対する計測管理も欠かせない。

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