白血病患者に対する輸血用白血球除去フィルターによる白血病細胞除去の試み
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説明
白血病細胞の著増した慢性白血病やリンパ増殖性疾患(成人T細胞白血病やhairy cell leukemia), および著しい白血球増加を示す急性白血病などにおいて血球分離装置を用いた白血病細胞の除去が, 従来より報告されている. しかしながら, どのような施設でも高価な血球分離装置が設置されているわけではない. 今回, 輸血用白血球除去フィルターを用いて2例の急性骨髄性白血病(FAB分類, M1とM4)と1例の慢性骨髄性白血病(CML)に対して白血病細胞の除去を行うことを試みた. その結果患者の白血球数はM1症例で246×10^3/μlから94.2×10^3/μlに激減し, M4症例では228×10^3/μlから213×10^3/μlに微減し, CML症例では413×10^3/μlから326×10^3/μlに減少した. 除去細胞量は5.6~51×10^<10>個であった. 以上からこの方法は白血球数の著増した白血病の治療として血球分離装置に代わり得る有用性が示唆された.
収録刊行物
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- 日本アフェレシス学会雑誌
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日本アフェレシス学会雑誌 14 (4), 544-547, 1995-12-31
日本アフェレシス学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1540854195294553472
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- NII論文ID
- 110003158621
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- NII書誌ID
- AA11604174
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- NDLデジコレ(旧NII-ELS)
- CiNii Articles