粘性土におけるアースオーガ先端部の掘削抵抗

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説明

ケーシングを持ったオーガ掘削機における先端掘削部分の諸掘削抵抗を検討するため, 模型地盤によるせん孔掘削実験を行なった。ケーシングの外径約200mm, スクリュー羽根のピッチを115mmとし, スクリュー先端部とケーシング先端部に先行差をつけた。8種類の実験に対し, ケーシングとスクリューのトルク, 貫入力, せん孔速度, せん孔深度などについて測定を行ない, 種々の力学的方法を用いて抵抗の要素別に解析し, 実験値と比較検討した。実験の結果, スクリュー先端部とケーシング先端部との先行差により掘削抵抗の間に顕著な差が生じた。たとえばケーシング先行80mmとスクリュー先行150mmの場合を比較すると, ケーシングトルクで前者が35~48kg・m, 後者が10~18kg・mであり, 軸力では前者が170~270kg, 後者が50~60kgであった。スクリュートルクの先行差による影響は少なかった。抵抗要素で特に大きいものはケーシングの周面摩擦, 運土抵抗などであり, スクリュートルクでは先端圧密抵抗, 運土抵抗が大きく, 刃先切削抵抗は非常に小さかった。またケーシング軸力の大部分は先端貫入抵抗であった。

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