ヤママユガ科オオミズアオ属の休眠に関する研究 : III 季節型の発現におよぼす日長と温度効果
書誌事項
- タイトル別名
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- Studies on Diapause in Actias Moths (Lepidoptera, Saturniidae) : III Effects of Photoperiod and Temperature on the Occurrence of Seasonal Forms
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説明
日本産Actias属の成虫の季節型の発現機構について, 日長と温度の両面から解析を試みた。春型と夏型は現象的にはそれぞれ蛹の休眠・非休眠を介して発現するが, 発育期間中の温度によって容易に変えることができた.温度の効果はその高低と作用に比例していた.春型発現要因としての低温と短日, または, 夏型発現要因としての高温と長日が重なれば効果は大であったが, 2要因が拮抗的な関係であれば温度の影響が現われた.休眠の誘起や消去と季節型の発現との間には, ほとんど生理的な関連がないと思われる.野外の自然状態における本属の季節型の発現は, 温度要因だけで説明することができる.この現象は, これまで日長が支配的とされた各種の鱗翅目昆虫の場合とくらべて特異的であると言える.
収録刊行物
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- 昆蟲
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昆蟲 45 (2), 320-329, 1977-06-25
東京昆蟲學會
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1541135670282844544
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- NII論文ID
- 110003500322
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- NII書誌ID
- AN0009425X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- NDLデジコレ(旧NII-ELS)
- CiNii Articles