平面ひずみ状態と軸対称ひずみ状態における乾燥砂のせん断特性

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試作した平面ひずみ三軸圧縮試験機を用いて, 気乾状態の豊浦標準砂に対する圧縮試験を行い, 通常の三軸圧縮試験結果と比較した結果, 破壊時の軸ひずみと内部摩擦角のそれぞれについて, 両変形状態の間にある関係が存在することが知られた。すなわち, 同一初期間隙比, 同一最小主応力での破壊時の軸ひずみを比較すると, 平面ひずみ状態の方が軸対称ひずみ状態よりやや小さい。同一初期間隙比における破壊時の内部摩擦角は前者が後者より大きいが, その程度は初期間隙比の大きさにより変化し, 緩い砂(e=0.880)で約3%, 密な砂(e=0.663)で約8%であった。また砂のせん断抵抗をすべり抵抗とダイレイタンシー抵抗に分別し, 前者は間隙比には関係せず, 砂の間隙比によるせん断強度の差は後者によるものであることを実証した。変形の拘束条件が砂のせん断強度に及ぼす影響は密な砂において顕著であるが, せん断抵抗を上記の2成分に分けて考えると, 緩い砂においてもそれぞれの成分には拘束条件の影響が明らかにみられる。

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