セメントミルク工法の諸問題

この論文をさがす

説明

セメントミルク工法について, 日本住宅公団が行った現場施工試験結果を中心に施工上および設計上の留意点について述べている。まずセメントミルク工法を, 注入液と杭の出来上がり状態における杭周辺の注入液の状態により三つに分類し図を用いて説明している。次に現場施工試験結果をもとに注入液(セメント, ベントナイト, 水)の性状について考察している。試験は, (1)配合を変えたときの掘削液の性状, (2)(1)で用いた各種配合の掘削液を用いて掘削を行い, 杭を建込んだときの注入液の充てん性状, (3)根固め液の量が変化したときの注入液の充てん性状, (4)(3)の状態での杭周充てん液圧縮強度の測定の四つを行い, 図や表で示している。(1)において液面の最終沈降量はセメント量に影響され, 初期沈降量はベントナイト量によるようだとしている。(2)と(3)については沈降量と杭長の比で幾つかの考察を行っている。また(1)(4)については, 掘削液固結後の標準貫入試験と土質試験を行い, 図で示して考察を行っている。最後に日本住宅公団の工事仕様書を示したあと, この工法の改善を求めている。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ