真空弁当箱の米飯食用性の保持効果
書誌事項
- タイトル別名
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- Eating Qualities of Cooked Rice Stored in a Vacuum Lunch Box
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抄録
真空弁当箱に米飯を詰め,低温と室温に保存し,再加熱後の米飯の晶質変化について検討するとともに,官能検査を行った。1)保存後再加熱米飯の体積はほぼ一定であったが,水分,重量には減少がみられ,これらの変化は普通弁当箱米飯の室温保存において顕著であった。2)真空弁当箱米飯は普通弁当箱米飯に比して保存経過による硬さや離漿率の増加は小さく,脱水速度も遅く,米飯の劣化を遅らせるのに役立つ現象が示唆された。3)アミログラムからは,炊飯直後米飯と冷蔵庫保存弁当米飯では粘度特性値が明らかに異なり,後者では冷却処理によると思われるピーク粘度が54~56℃に出現した。4)官能検査の結果,真空弁当箱米飯は普通弁当箱米飯に比して香味,粘りなどが優れていることが認められた。5)これらの結果から,真空弁当箱米飯は,冷蔵庫で保存し,電子レンジで再加熱することにより,炊飯直後の米飯と変わらない物理的状態を約5日間保持し得ると考えられる。
収録刊行物
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- 調理科学
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調理科学 26 (2), 119-126, 1993-05-20
調理科学研究会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1541698620273011584
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- NII論文ID
- 110001172036
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- NII書誌ID
- AN00382866
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- NDL-Digital
- CiNii Articles