フグの毒蓄積機構 : フグはなぜ毒をもつのか

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  • Current Researches on Toxification Mechanism of Puffer

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現在, トラフグの種苗生産,養殖事業も軌道にのり,安全なフグの安定した供給に貢献している。そしてフグ毒研究についても,1987年日本水産学会秋季大会で開催されたシンポジウム「フグ毒研究の最近の進歩」以来,飛躍的な進歩を遂げ,フグがもつ毒成分の多様性ならびにフグ毒をもつ広範な生物種が明らかにされ,生体内におけるフグ毒の分布と存在形態も調べられている。さらにフグが毒を保持,蓄積する仕組みについても生体高分子成分と毒のかかわりやテトロドトキシン結合タンパク質の存在,フグのNa^+チャンネルの構造など"フグがなぜ毒をもつことができるのか"の謎を解き明かす鍵となる重要な知見が集積されつつある。また,フブ毒研究を強力に推進するためのツールとして期待される抗テトロドトキシンモノクローナル抗体が開発され,高速液体クロマトグラフ-質量分析計も普及してきた。そこで,平成14年日本水産学会大会期間中に開催された本ミニシンポジウムでは,フグの特質的な生理機構に焦点を当て,最新知見を整理,総括するとともに,フグの毒化機構解明へ向けた今後の研究について展望することを目的とし,以ドのプログラムにしたがって講演ならにに討論を行った。

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