P-10 体温サーカディアンリズムを考慮した室温変化が夏期終夜睡眠に及ぼす影響(温熱環境,ポスターセッション,研究発表,人間-生活環境系の現在・過去・未来)

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タイトル別名
  • Effects of Thermal Environment on Changes in Circadian Rhythm of Rectal Temperature During Night Sleep in Summer

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説明

睡眠と体温の間には密接な関係があることが知られている。本研究では深部体温の日内変動に着目し、体温のサーカディアンリズムを考慮した室温変化が睡眠中の人体に及ぼす影響について検討することを目的とした。夏期において青年女子7名を被験者とし、8時間の終夜睡眠実験を行った。実験は環境調節室において実施し、深部体温のサーカディアンリズムに即した「条件1;-2℃」(室温27℃で実験を開始し、1時間かけて25℃まで室温を下降させる。その状態を2時間保ち、その後5時間かけて28℃まで室温を上昇させる)を設定した。比較として「条件2;+2℃」(室温27℃から実験を開始し、1時間かけて29℃まで室温を上昇させ、その状態を7時間保つ)を設定した。実験中は脳波や皮膚温、直腸温、心拍数:を測定し、睡眠前後に環境や睡眠に関する心理評価を得た。結果:室温の変化は皮膚温だけでなく、深部体温にまで影響を及ぼした。さらに睡眠深度出現害1拾や起床時のOSA睡眠調査票の結果にまでその影響がみられ、眠気・気がかり・寝つき・統合的睡眠の各因子で有意差があり、条件1;-2℃の方がよい睡眠感を得ていたことが明らかになった。以上の結果からサーカディアンリズムを考慮した室温環境下において睡眠をとることの有効性が示唆された。

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