レンゲ品種の早晩性と開花期間
書誌事項
- タイトル別名
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- Relation Between the Earliness of Variety of Chinese Milk Vetch (Astragalus sinicus L.) and Flowering Period
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説明
レンゲは水田の裏作緑肥作物として, また家畜の飼料として栽培され, 1933年には北海道と沖縄を除く全国各地で栽培され, 総作付面積は30万ha以上であった.しかし, 化学肥料特に化成肥料の発達普及や水稲の早期栽培の普及等によりレンゲの栽培面積は1960年頃より急速に減少した.その後, 米の生産調整時代に入り, 1978年には蜜源作物が水田転換作物に加えられ, また, 1987年には地力増進作物が, 1990年には景観形成作物が水田転換作物として認められた.さらに, 有機栽培米の生産にレンゲが取り入れられるなどでレンゲの栽培面積は再び増加しつつある.レンゲは蜜質, 量ともに最も優れた蜜源植物である.トチ, シナノキ, ニセアカシア, ミカン等の樹木蜜源の流蜜は太いが開花期間が短いので, 開花期に雨にあうと採蜜量が著しく低下する.一方, 草本蜜源は流蜜そのものは太くないが, 開花期間が長いので, 一部の開花期が雨にあっても, 残りの開花期間でカバーでき, 気象条件に強いとされている.したがった, 蜜源や景観形成作物としてレンゲを利用する場合には開花期間の長いことは利点となる.そして, 早期化した水稲栽培にレンゲを導入するためには早生レンゲが望ましい.著者らは母系選抜により, 従来の早生レンゲよりも開花期の著しく早い極早生レンゲの育成を行ったが, 早生品種は晩生品種よりも開花期間の長いことが明らかされたので, その結果を報告する.
収録刊行物
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- 日本作物学会東海支部会報
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日本作物学会東海支部会報 17-21, 1992-12-01
日本作物学会東海支部
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1541980095254246528
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- NII論文ID
- 110001796134
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- NII書誌ID
- AN10294131
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- NDLデジコレ(旧NII-ELS)
- CiNii Articles