ヒト脱落膜におけるプロラクチン(PRL)遺伝子の発現

書誌事項

タイトル別名
  • Expression of Prolactin Gene in Human Decidua

この論文をさがす

説明

ヒト脱落膜におけるプロラクチン(PRL)遺伝子の発現についてNorthern Blot Hybridization(NBH)法および, In Situ Hybridization(ISH)法を用いて検討した. [方法] 非妊時子宮内膜, 妊娠初期脱落膜・絨毛, 妊娠末期胎盤を無菌的に採取した. 各組織から全RNAを抽出し, ヒト下垂体性PRL遺伝子のcDNA断片をプローブとしたNBHを行った. また各組織の凍結切片を作製し, RNAプローブを用いたISHを施行した. [成績] 1) NBHでは, 分泌期後期子宮内膜(day26), 妊娠初期脱落膜, 妊娠末期胎盤において約1.3kb の位置にPRLmRNAのシグナルを認め, 脱落膜で最も強かった. 妊娠初期絨毛ではシグナルは認められなかった. 2) ISHにより, 妊娠初期脱落膜, 妊娠末期胎盤の脱落膜細胞の細胞質にPRLmRNAの局在を認めた. 脱落膜細胞1個あたりのシグナル量は妊娠初期に多かった. 内膜腺上皮細胞や絨毛にはPRLmRNAの局在は認められなかった. [結論] 子宮性PRLが脱落膜の脱落膜細胞におけるPRL遺伝子の発現により産生されることを確認した.

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ