塩素ガスによる植物の被害症状とその抵抗性
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説明
塩素ガス流出事故の植物に与える実態調査の結果、次のように要約される。1.作物および植物の種類によって、その抵抗性はことなる。作物では、イグサ、ナタネ、ハクサイ、ツケナ、サンショウ、ソラマメ、樹木類では、ツツジ、スギ、ツゲ、クチナシ、ヤナギ、野草類ではスズメノテッポウ、イタリアンライグラス、花卉類では、コケ、シバ、セキチク、イバラ、ラン、ヒナゲシ等が高感受性であった。とくに、ソラマメはその被害程度および被害が広範囲におよんで、収量皆無の場所が多かった。2.塩素ガスによる葉の被害症状を大きく5つに分類した。水稲苗では2つの被害症状がみられ、その1つは葉身の先端および周辺にクロロシス、白色または灰白色のものであり、他の1つは葉の先端および葉脈間に赤褐色の被害であった。3.被害症状の特徴として、何等、葉に被害症状がみられないにもかかわらず落葉するものにサンショウ、サクラ、モミジがあげられる。4.塩素ガスに対する指標植物としてソラマメ、スズメノテッポウ、サクラおよびツツジをあげることができる。
収録刊行物
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- 日本作物学会東海支部研究発表梗概
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日本作物学会東海支部研究発表梗概 37-40, 1974-11-30
日本作物学会東海支部
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1542261570231036544
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- NII論文ID
- 110001794263
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- NII書誌ID
- AN00212902
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- NDLデジコレ(旧NII-ELS)
- CiNii Articles