Classification of Intercropping Types based on Case Study

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  • 栽培事例からみた間作の類型化について

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間作は作業効率が低いため経営規模拡大に不利な面があり, 今日, 機械化省力栽培志向の著しいわが国では現状の技術をそのまま受け入れるには問題がある.間作が一般的形態であり, かつ積極的になされている国として東南アジア, アフリカ, ラテン諸国等があげられるが, これらの国々では農業労働力が豊富である.単作化の深化が著しいわが国では積極的な土地利用を目的とした間作は少なく, この栽培法そのものが稀少的位置付けにある.一方, 間作には土地の高度利用を始め, 土地当たり収量の増収と安定, 資源利用, 病害虫及び雑草防除, 栄養バランス, 土壌水分の効率的利用, 危険分散等の利点も多い.とりわけ, 今日の生産価格の不安定や単一作物の連作による地力消耗等を考えると, 間作が具備する経営的危険分散の意味は極めて大きいと思われる.それゆえ, これらの利点を生かし, 省力化をも考慮した間作形態を検討することはわが国の実情に沿った栽培技術の改善を図る上で意義深いものと思われる.間作は分類上, Willemが指摘するように混作に包含されるものとして扱われる場合もあるが, ここでは間作を作業の合理性からみて混作→単作の移行過程のなかで必然的に生じてきた1栽培技術としてとらえた.間作の類型化については上作・下作, 前作・副作の別があるが, より詳細な分類例としてAndrewsとKassamによる4種類(混植型, 畦型, 帯状型, 中継型)がある.しかし, 調査事例の中にはこのいずれの間作型にも属せず, また分類が判然としない等, 適合しない場合があることから, より実情に見合った分類基準の創案が必要と思われる.以上の観点から, 本報では1978~1983年にかけて広域に実施した現地調査結果のうち, 間作事例についてその様式の類型化を試み, 併わせて技術改善の資料を得るため, 間作がなされる背景と作物の組合せの基本原理等について検討した.

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