バター添加量及び加熱方法の相違がバタースポンジケーキの性状に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effect of conditions and butter contents on the qualities of butter sponge cake

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抄録

スポンジケーキの焙焼に電子レンジを併用する方法は、焙焼時間を短縮することが前報により明らかにされた。そこで今回は、生地に加えるバターの添加量と、電子レンジ併用条件が、仕上がり性状にどのような影響を与えるかを検討し、以下の結果を得た。1.電子レンジの併用時期は、加熱開始後直ちに加える方法が、いずれの組成のスポンジケーキに対しても望ましい方法であった。さらに、バター添加量を20%、40%とした場合、加熱時間の最後18.5分目に電子レンジを併用する方法も望ましい性状のケーキを調製するのに適していた。2.バター添加量の増加に伴い、生地の比重値は大となり、焼き上がりケーキの比容積値との間に負の相関性が認められた。3.バター量20%以下の比容積値は電子レンジなしの場合に高い値を示した。バター量が40%、60%と多い場合は、0分目から電子レンジを併用する方法が高い値を示した。4.電子レンジ併用条件を同一にした場合、硬さ、弾力性、凝集性のいずれの値も、バター添加量の増加に伴ない低下する傾向を示した。5.官能検査で用いたきめ、しっとりさおよび好きな硬さの各項目間には、バター量40%の場合を除いて、高い正の相関が認められた。

収録刊行物

  • 調理科学

    調理科学 23 (4), 397-404, 1990-11-20

    調理科学研究会

被引用文献 (4)*注記

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