道路交通による沿道の地盤振動のシミュレーション

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抄録

道路交通による沿道の振動を予測する一手法として, 交通騒音でも利用されているモンテカルロ・シミュレーションによる地盤振動の推定を行ったものである。交通流については, それがポアソン分布に従うと考え, 乱数を利用して不規則に車両を配列した。また地盤振動については, Lambの漸近式と距離による指数減衰項を組み合わせた式を用い, 更に計算機でシミュレートした地盤振動と実測値との適合性を調べるために, 交通流ができるだけポアソン分布に従うような地点を3か所選んで実測を行った。研究の成果として, 連続走行車両による90%上限値の車道からの距離に対する減衰率は, 単一車両による地盤振動に相当する減衰率とは異なること, 適当な補正係数を用いれば, ニ車線道路を一車線モデルで計算しうること, 交通量の変動によって90%上限値はあまり影響を受けないが, 中央値は車道に接近するほど大きく影響されること, 及び大型車混入率の多少の変動は90%上限値と中央値にあまり影響を及ぼさないことなどが知られた。

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