スポンジ・パウンドの焼成過程における生地温度履歴と製品への影響(第2報) : 生地の配合・性状と温度履歴

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タイトル別名
  • Temperature Change of Cake Batter in Baking Process and Its Effect on the Quality of Butter Sponge Cakes and Pound Cakes(Part) : Effect of Differed Ingredient Combination and of Batter Consistency on Temperature Shift

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抄録

生地内5測定点の温度履歴から、ケーキ焼成中の熱の伝わり方を検討し、また前報でのパウンドがスポンジより温度上昇が遅れた原因と、泡立ち程度を検討した結果、1)焼成中の熱は、熱伝導により生地内を伝わり、上面からの熱があるにも拘らず、内部温は測定位置が高いほど低い温度であった。2)卵起泡のバタースポンジの内部温度履歴は、卵量が多くなると速度上昇は速くなるが、バター添加の影響は僅少であった。3)バター起泡のパウンドの類の内部温度履歴は、バターの影響は見られなかった。4)卵起泡のバタースポンジの内部温度履歴は、同一配合のパウンド基本よりも、バターの入らないスポンジ基本に類似したことから、前報でのパウンドがスポンジより温度上昇が遅れた原因が、バターの有無でなく起泡材の違いによる何らかの要因が影響することが判った。5)泡立ち程度を変えると、生地の性状が変わるため熱の伝わり方も変化することが判り、今回の実験方法では同一生地比重での検討は不可能であった。また、これら熱の伝わり方の検討には、周囲部と中心部の2点の内部温度を測定する必要が認められた。

収録刊行物

  • 調理科学

    調理科学 27 (1), 39-44, 1994-02-20

    調理科学研究会

被引用文献 (3)*注記

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