融解期の現場CBRとそれに基づく設計CBRについて

この論文をさがす

説明

積雪寒冷地においてアスファルト舗装道路を築造する場合には, 凍結した路床土が春期に融解し, 路床支持力が低下することを考慮しなければならない。本論文は, そうした寒冷地道路の融解期の現場CBRを調査し, それら現場CBRに基づいて設計CBRを推定してアスファルト舗装構造を簡単に設計する方法について述べたものである。具体的な調査方法として, 100以上の調査地点を対象に, 凍上抑制層下の在来路床土が融解した直後をねらって, 路床構成材料を, 凍上性路床土, 火山灰, 砂, 切込砂利等粗粒材の4種類に分類して現場CBRを測定し, 設計CBRを計算している。これら調査結果より, 寒冷地における設計CBRはアスファルト舗装要綱の方法で求めたものより融解期のCBRから求めたほうが実情に近く合理的であること, 路床を構成する凍上抑制層と在来路床土の種別から路床の合成設計CBR値を推定すれば, 凍上対策上から決まる置換厚さならびに大型車交通区分をもとに, 寒冷地のアスファルト舗装構造が簡単に設計できることを示している。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ