Tests on the Insecticidal activity of Some Residually Effective Organophosphorus Pesticides(Pesticides)

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  • 残効性有機燐剤の殺虫効力に関する試験(薬剤)

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一般に有機憐剤は速効性ではあるが,残特性が少ないという共通の欠点をもっているので,木材保存剤としては,まったく取りあげられなかったが、筆者らが行ったイエシロアリを供試虫とし、タケ材を試験体とする Screening test において Phoxim および Prothiophos の二つの有機燐剤が残効性についても意外に優秀な成績をあげたので、木材保存剤として研究価値あるものであることを報告した。それで今回はこれら二つの薬剤についての試験を進めたので、その結果を報告した。すなわち、 1) Phoxim, Prothiophos ともに殺虫力は優れているが、防腐力を期待する場合には適当な防腐剤を配合する必要がある。それで今回は Phoxim (バジリウム-I-441)にバジリウム-F-158(XYLASAN-AlまたはNCH-Al)を配合し、前者の殺虫力が後者の配合によっていかなる影響(相乗作用または相殺作用)をうけるかを試験した。その結果、相殺作用はまったくなく、前回のタケ材を試験体とした場合の成績と比較すると、むしろ若干相乗作用があるのではないかと考察された。 2) Prothiophos については、濾紙試験・木材試験(接触試験)・土壌試験を行った。本薬剤は一般に燐剤中では遅効性といわれるが、薬剤処理後あまり日数を経過していない場合は、クロルデン剤よりかなり速効性であり、市販の多くの有機燐剤より若干遅効性であるが、大差ないようであった。 3) Prothiophos に対する耐性が、職蟻[○!W]<兵蟻[○!S]であるのは、[○!S]が経口的に本薬剤を摂取しないためであると考察した。この傾向は濾紙試験より木材試験のほうが顕著であった。 4) Prothiophos 木材処理後、約1か年風乾経過した試験体についての成績をみると、殺虫力とくに速効性については、かなり減衰するとが判ったが、それでも十分な残効性が認められ、有機燐剤としては稀少価値あるものであると考える。 5) Prothiophos についての土壌試験の結果、約1年6か月間100%の防蟻効力を発揮した。しかも供試したイエシロアリColony の衰微がきわめて大きかったことを付記しておく。

Journal

  • 家屋害虫

    家屋害虫 2-8, 1979-09-11

    家屋害虫研究会

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