性器脱手術後の腹圧性尿失禁防止に関する検討
書誌事項
- タイトル別名
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- wA Study on Prevention of Stress Urinary Incontinence after Surgical Repair of Genital Prolapse
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説明
性器脱症例は腹圧性尿失禁を伴うことが多く, 性器脱の手術治療により腹圧性尿失禁も軽快することが多い. しかし, 一部には術後も尿失禁が続く場合や, むしろ悪化する場合もある. 最近は術後の腹圧性尿失禁防止の観点から, 膀胱頸部つり上げ手術を全例に併用する試みもあるが, 排尿困難や尿道・膀胱損傷などの合併症もあり, このような術式は可能な限り症例を選択して実施すべきであろう.そこで術前の検査から術後の腹圧性尿失禁に関するhigh risk症例を推定できるかどうか, 種々の因子について検討を行った. 年齢, 出産回数, 性器脱の程度, 術前の尿失禁の有無, chain-cystohysterography (CCHG), urodynamic testについて検討を行ったところ, CCHGの膀胱頸部所見と当科にて考案した膀胱頸部挙上時の圧伝導率測定(VNET)の第I法が性器脱術後の腹圧性尿失禁を推定するうえで有用であった. したがって, 術前検査でCCHG上膀胱頸部のfunneling所見やVNET-I法で圧伝導率が低い症例には性器脱手術の際, 膀胱頸部つり上げ手術を併用する必要がある.
収録刊行物
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- 日本産科婦人科學會雜誌
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日本産科婦人科學會雜誌 49 (2), 107-112, 1997-02-01
日本産科婦人科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1543950420056671744
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- NII論文ID
- 110002112391
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- NII書誌ID
- AN00190060
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- NDLデジコレ(旧NII-ELS)
- CiNii Articles