扇島地区における液状化予測と対策の実施例
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説明
日本鋼管(株)では, 横浜・川崎両市にまたがる扇島前面の海域515万m^2を埋立て造成し, 粗鋼生産600万t/年の製鉄所を建設中であるが, 埋立て砂が粒径均一な細砂であることから, 液状化に関する調査研究が続けられてきた。この報告はその調査結果について検討を加えたものである。地盤が液状化する可能性については, 室内振動実験により液状化せん断応力を求め, 現地におけるサンドサンプラーによる密度測定, PS検層などから地盤特性を調査のうえ, モデル地盤を設定し等価線形法による応答解析を実施して予測を行っている。予測の結果は, 100ガル前後の地表面加速度では地表面下5m付近を中心として液状化をしはじめ, 200ガル以上の地表面加速度では地下水位以下の層が液状化するというものである。液状化対策は震害によって工場の機能に著しい影響を与える構造物に対して重点的に対策を施し, 主として, バイブロロッド工法によって砂地盤を締め固めることによって行っている。この工法は簡便な締固め機構であるにもかかわらず, バイブロフローテーション工法より効果的である。
収録刊行物
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- 土質工学会論文報告集
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土質工学会論文報告集 19 (2), xi-, 1979-06-15
土質工学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1544231895001880960
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- NII論文ID
- 110003983240
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- NII書誌ID
- AN00173174
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- NDLデジコレ(旧NII-ELS)
- CiNii Articles