同期通信用メモリに対する並列化手法と評価
書誌事項
- タイトル別名
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- A Parallelizing Method and Evaluation of The Communication and Synchronization Memory
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説明
半導体の集積度向上により,様々なマイクロプロセッサアーキテクチャが実現可能となっている.その選択肢の一つに複数のプロセッサコアを1チップに搭載したシングルチップマルチプロセッサ(SCMP)がある.SCMPはプログラムのスレッドレベルから命令レベルの並列性を抽出し性能向上を遂げるマルチスレッド実行環境を対象としている.そのような環境におけるスレッド間の先行制約を満たす機構として,タスクに属するスレッド間の高速な1対多の条件同期,相互排除およびバリア同期を実現できる同期通信用メモリTCSMIIがある.TCSMIIは無効なエントリに対する読み出しブロックを行うため,データの真依存に関してTCSMIIによる通信で先行制約を満たすことができる.TCSMIIはレジスタを介してアクセスされることから並列化の際にレジスタ変数を導入し,生産文と消費文を分割し,TCSMII命令を挿入する.並列化したプログラムの実行時間をSCMPと等価なマルチチップ・マルチプロセッサMTA/TCSMIIで実測した.結果より,逐次プログラムの実行時間に対して平均1.16〜2.23の速度向上を得たことからTCSMIIの有効性が確認できた.
収録刊行物
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- 情報処理学会研究報告. ARC,計算機アーキテクチャ研究会報告
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情報処理学会研究報告. ARC,計算機アーキテクチャ研究会報告 142 37-42, 2001-03-08
一般社団法人情報処理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1570009752086124928
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- NII論文ID
- 110004029048
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- NII書誌ID
- AN10096105
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- ISSN
- 09196072
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- CiNii Articles