気管内挿管用具「スタイレットスコープ」の開発
書誌事項
- タイトル別名
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- Development of an Intratracheal Intubation Scope
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説明
気管内挿管とは,病気や事故で心肺停止状態の患者に対し,気道を確保して最も確実に空気を送り込む手段である.その手順は,喉頭鏡で口を開けて喉頭蓋を確認し,気管にチューブを入れて気道を確保する.しかし,本来喉頭蓋を目視することは極めて非生理的な措置であり,気管内挿管の手技を難しくしている主因となっている.また,食道への誤挿入や口腔・気管損傷などの危険性も伴うものである.このように難易度の高い気管内挿管を,初心者でも"安全・容易かつ正確"にできるように,気管内挿管用具『スタイレットスコープ』を開発した. 『スタイレットスコープ』の特徴として,(1)湾曲部の可動化と(2) CCD カメラの装着がある.気管内挿管は気管の入口である喉頭蓋を確認することが難しい.しかし,スタイレットスコープは挿管手技中に随時挿管チューブの形を変えることができるので,口から喉頭蓋にかけての湾曲に沿った形に随時合わせることができる.また,スタイレットスコープ先端のCCD カメラと小型モニタにより,挿管の状況をリアルタイムに把握することができるので,必ず喉頭前面にある喉頭蓋を確認できる.『スタイレットスコープ』を用いれば,緊急時でも気道を損傷することなく短時間で"安全・容易かつ正確"に気管内挿管ができる.
収録刊行物
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- 東海大学紀要. 開発工学部
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東海大学紀要. 開発工学部 20 189-193, 2011-03-31
東海大学
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1570009752117327488
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- NII論文ID
- 110008148704
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- NII書誌ID
- AN10381815
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- ISSN
- 09177612
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- CiNii Articles