トウキョウX豚の系統造成試験(2)

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抄録

肉質の優れた豚肉を造るために,肉質の良いと言われているバークーシャー(B)種とデュロック(D)種及び北京黒豚(Pe)種を用いて交雑を行い,肉質の良い個体を累代選抜して合成豚による系統(高品質系統豚)の造成に着手した。そこで,基礎豚として導入した3品種の性能を調査するために,1産目は純粋交配を行い改良の基礎データを得た。1腹平均産子数は,Pe種=12.2頭,B種=9.5頭,D種=9.4頭でありPe種が最も多かった。また,離乳頭数は,Pe種=9.7頭,D種=8.0頭,B種=7.5頭であった。生時体重は,B種=1.2kg,D種=1.1kg,Pe種=1.0kgであり,Pe種が最も低かった。しかし,離乳時の5週齢体重では,Pe種=8.1kg,B種=7.9kg,Pe種=7.6kgでありPe種の増体量が著しかった。子豚の育成期の増体量を日令で比較すると,20kg到達日齢では,早い方からPe種=59.8±4.7日,B種=62.7±5.7日,D種=63.9±7.7日であった。30kg到達日齢では,Pe種=73.7±5.3日,B種=78.6±6.8日,D種=81.3±9.0日であった。乳頭数は,Pe種=14.8±1.1個,B種=14.4±1.0個,D種=12.6±1.0個であり,Pe種が多くD種が少なかった。PSS豚の出現頻度は,D種が1.83%,B種2.67%であり,Pe種には出現がみられなかった。群全体では1.98%(5/259頭)であった。DGは,D種=796.8±91.4g,B種=721.0±100.3g,Pe種=659.3±113.8gであり育成初期に比べてD種の伸びとPe種の停滞が著しかった。BFは,Pe種=3.2±0.2cm,B種=2.8±0.4cm,D種=2.4±0.3cmであった。EMは,D種=30.5±2.5cm2,Pe種=28.4±5.4cm2,B種=27.3±3.7cm2であった。

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