MAXI/GSCによる全天観測データ公開システムの開発(宇宙科学情報解析論文誌 第二号)

書誌事項

タイトル別名
  • Development of the MAXI/GSC all-sky data archive system

この論文をさがす

説明

MAXI(Monitor of All-sky X-ray Image)は2009年8月から「きぼう」船外実験プラットフォーム上で観測を続けている X線全天モニタである.MAXIには2つの主要な役割があり,1つはX線突発変動天体の速報,もう1つは長期にわたる全天のX線による定常的な観測である.MAXIはISSの通信環境により,観測時間の70%はリアルタイムにデータを取得できる.MAXIは,リアルタイムデータを効率良く扱うため,MAXI-DBという地上システムを構築し,それらを利用してこれまでの3年間の観測で150件以上ものX線天体の変動現象に関する観測速報を行った.MAXIの観測データには多くの天体に関する様々な科学情報が含まれるため,データを全世界の科学者に利用しやすい形式で提供することは重要である.我々は段階的にデータ公開を実現してきており,現在までに300程度のカタログ天体の日々の画像,ライトカーブ,エネルギースペクトルデータや,ユーザーが任意に入力した位置/時刻に対応したデータ(オンデマンドデータ)を公開している. MAXIのデータは時間/空間方向で複雑に入り組んでいるため,1日毎に全データを1ファイルにアーカイブする方式では非効率で,オンデマンド公開で天体毎の解析処理の際,要求される処理時間を達成できなかった.そこで,X線データを時刻や到来方向によって整理し,幾つかのファイルに分割し,結合する方式を使ったシステムを構築した.その結果,100倍程度の効率化を達成することができた.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1570291227991076096
  • NII論文ID
    110009604893
  • NII書誌ID
    AA1192675X
  • ISSN
    13491113
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

問題の指摘

ページトップへ