外来魚緊急総合対策事業

この論文をさがす

抄録

栃木県内では農業用ため池の多くにオオクチバスやブルーギルが放流されているものと推察される。そこで、本年度は形態の異なる2つの農業用ため池において、従来から採用されている刺網及び延縄を用いて駆除を行い、その効果を検討した。羽田沼では、オオクチバス成魚は入り江の入り口に張った刺網にのみ罹網し、堤体に沿って敷設した刺網では全く捕獲できなかった。ブルーギルは入り江に敷設した刺網と堤体に沿って敷設した刺網で同数が捕獲されたが。ブルーギルの産卵適地は沼岸全体に及ぶものと推察された。また、オオクチバスふ化仔魚は沼の排水部(入り江内)付近で手網により1群約500個体を捕獲した。稚魚群は推定体長20mm程度で泳ぎが早く捕獲できなかった。ため池では、オオクチバス成魚は刺網で4尾(1回あたり4尾)、延縄で9尾(1回あたり4。5尾)、釣りで15尾(1回あたり1。875尾)、巻網で1尾が捕獲された。手網による仔稚魚の捕獲では、5月21日に排水部付近及び流入部付近で3群約2,000尾、6月17日に1群約500尾を捕獲した。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ