水星大気の生成メカニズムに関する研究 : MMO搭載機器MSASIでの観測に向けて

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  • Mercury's Exosphere explored by BepiColombo mission

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説明

我々はBepiColombo水星探査計画の磁気圏探査機(MMO)の搭載機器として、ナトリウム大気の運動を可視化するカメラ(MSASI)を開発している。これはファブリペロー干渉計を用いてナトリウムD2線を分光観測する装置である。 水星のナトリウム大気は地上からの観測により、その放出機構として太陽光による光脱離、微小隕石の衝突による気化、太陽風イオンによるスパッタリングが主な候補として考えられている。今回この三つの場合でそれぞれ数値計算を行いナトリウムのコラム密度を求めた結果、放出機構によりナトリウム大気の分布に特徴が表れることが確認された。さらにMSASIによる撮像を想定し、MMOの軌道・太陽活動度・ナトリウム大気の明るさなどを考慮することでD2線の強度分布を計算した結果、コラム密度の場合と同様に放出機構によってそれぞれ特徴的な大気分布がMSASIで撮像できることを確認した。今回の計算結果より水星探査機に搭載する大気カメラ(MSASI)での観測が実現することで、発見以来謎とされていた水星大気の生成メカニズムを解明することが可能であると結論付けた。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1570572701988947200
  • NII論文ID
    110004849179
  • NII書誌ID
    AA1192675X
  • ISSN
    13491113
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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