ラット甲状腺および肺におけるcalcitonin/α-calcitonin gene related peptide遺伝子発現

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タイトル別名
  • Expression of Calcitonin/α-calcitonin Gene Related Peptide Gene in Rat Thyroid and Lung

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我々は,前報で,ヒト・ラット肺内分泌細胞,Kulchitsky(K)細胞に,カルテトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)およびそのmRNAが存在することを報告した(北里医学,17巻,389〜395,1987)。今回は,second geneとのhomologyの低いとされるexon6に相補的なプローブを用いたNorthern hybridizationおよびradioimmunoassayを加え,ラット甲状腺・肺の個体発生におけるカルチトニン(CT)/α-CGRP遺伝子発現の変化を半定量的に検討した。その結果,ラット甲状腺傍濾胞細胞(C細胞)では,CT,α-CGRPの両者が,肺K細胞では,α-CGRPのみが発現しており,肺のα-CGRPおよびそのmRNAは,出生前後をpeakとし,生後減少を示した。甲状腺・肺間に組織特異的なalternative RNA processing機構が存在すること,ならびに,α-CGRPが出生前後のラット肺において,生理的に重要な役割を演じていることが示唆された。

収録刊行物

  • 北里医学

    北里医学 17 (6), 497-508, 1987-12-31

    北里大学

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