24.水平力を受ける鉄筋コンクリート長柱の耐力 : 偏心圧縮を受ける鉄筋コンクリート長柱の耐力について その2

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現行の鉄筋コンクリート計算規準では鉄筋コンクリート柱に関して支点間距離と柱の最小径の比H/Dが15以上になる場合を長柱と見做し,H/Dにより定まる荷重割増係数を一率に軸力及び曲げモーメントに乗じて断面設計を行う方法が規定されている。この方法は規定値に多少の差はあるが,土木学会,DIN, ACI-63等にも共通のものである。これらの規定は短柱のinteraction curveを相似的に縮小する型のものである。一方CEB,ソビエト,ACI1970年改定案等の規定では柱の撓みを考慮した偏心量の割増係数を規定しており,軸力の割増を行っていない。即ちinteraction curveの偏心軸径を回転する型のものである。前報では柱の撓み曲線が単弯曲の場合で,見掛けの軸力偏心率一定,即ち軸力と曲げモーメントが一定比率で増加する場合の長柱耐力を検討し,短柱interaction curveの偏心軸径を回転する型で長柱耐力を決定する法が合理的である事を報告した。現実の一般的な構造物では一定軸力を受ける柱に地震,風等の水平力が作用する場合が多いので,本報告では一定軸力下の柱に水平力が作用して複弯曲を生ずる場合の長柱耐力を,柱を拘束する梁の剛度の影響を含めて検討し,更にこの場合の長柱耐力値を容易に推定出来得る方法を考察する。即応の水平力を受けるラーメンにおける長柱耐力の実験としては柱の軸力とラーメン水平力が一定比率で増大する場合のFerguson教授の実験がある。

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