XMLHttpRequestフッキングによる既存WebアプリケーションのWebSocket移行方式の検証と評価

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タイトル別名
  • WebSocket Migration Method of Existing Web Applications by Hooking XMLHttpRequest

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説明

XMLHttpRequest による Ajax 技術が Web に導入されたことで,Web ブラウザとサーバ間でページ遷移を伴わない HTTP 通信が可能になり,リアルタイム性の高い Web アプリケーションの実現が可能になった.更に,プッシュ配信や通信効率等の HTTP が抱える問題を解決した新たな通信プロトコルとして WebSocket が策定され,XMLHttpRequest に代わって使われ始めている.WebSocket の課題として,XMLHttpRequest と API が異なるため,コンテンツへのコードの変更量が多いことが挙げられる.また,既存の HTTP サーバも WebSocket に対応しなければならない.この課題に対し著者らは,2 段階の移行方式を検討した.段階 1 の特徴は,コンテンツに XMLHttpRequest を置き換えるライブラリを導入することと,サーバに WebSocket と HTTP の変換サーバを導入することで,Web アプリケーションに対する変更を最小限に抑えられることである.段階 2 では更に,既存の HTTP サーバだけを WebSocket に対応するだけで,変換サーバを廃し,サーバをより効率良く動作させることができる.評価の結果,1 秒間に Web ブラウザがサーバから応答を受け取った回数は,移行前に比べ,段階 1 で 1.7 倍,段階 2 で 2.9 倍となった.これにより,XMLHttpRequest を使用する既存の Web アプリケーションへの変更を最小限に抑えつつ,よりリアルタイム性の高い Web アプリケーションの実現が可能であることが分かった.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1570572702883736192
  • NII論文ID
    110009676221
  • NII書誌ID
    AN10116224
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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