熱硬化性樹脂成形法:-射出・移送・圧縮各成形-の最近の動向
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- 原 純三
- 住友べークライト (株) 津工場
書誌事項
- タイトル別名
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- Development of Thermosets Molding Process:-Injection, Transfer, Compression-
説明
熱硬化性樹脂成形法の最近の動向としては, 硬化時間の短縮のための技術, 材料ロスの削減に関するもの, 更には, 品質向上のためにプロセスコントロールを導入することが挙げられる。硬化時間の短縮には, 圧縮・移送の両成形法では, 成形材料の予熱の方法の改善によっており, 射出成形では, G・E社の "Hollow" スプルーに示されるように金型に充填させる時, 材料の温度をヒーターからの伝熱だけでなく樹脂の摩擦による勢断発熱によって高くして, 材料の溶融粘度を下げて充填性を上げると共に, 硬化時間も短くする方法がある。圧縮・移送の成形法では, スクリュー可塑化機を用いて材料の予熱を行い硬化時間短縮を図っている。材料ロスを少なくする方法は, ランナーレス成形の様にランナーやスプルーその物をなくしてしまう方法と, 一度カルやスプルー, ランナー等のスクラップ化したものを再粉砕して, バージン材への充填材として利用するリサイクルする方法がある。尚, 射出成形では硬化中にキャビティ内圧のピーク値が出るが, 熱硬化性樹脂の熱的・粘弾性的性質が研究され, 今後の成形法の発展に利用できるようになることが大いに期待されるものである。
収録刊行物
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- 熱硬化性樹脂
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熱硬化性樹脂 3 (2), 102-110, 1982
Japan Thermosetting Plastics Industry Association
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1570572703150820224
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- NII論文ID
- 130003388925
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- ISSN
- 03884384
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- CiNii Articles