直交表による多因子計画のわりつけ

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2水準系の直交表L16,L32,L64および3水準系の直交表L27,L81を用いて,いくつの因子までが実験できるかをしらべた。この際,3因子以上の交互作用は無視し,一方,主効果はすべてカタヨリなく「推定可能」であることを条件として,できる限り多くの2因子交互作用に関する情報を取出そうとした。その結果,わずか16区しか用いないL16で8因子まで,32区を用いるL32で16因子まで,64区のL64で32因子まで,また,L27では3水準の因子を4つまで,L81では同じく10因子までの主効果といくつかの2因子交互作用が推定可能であるようなわりつけ表を得た。このわりつけ表では,また,実験条件の均一度によって層別するところのブロックを,2水準系では,2,4,8個,3水準系では,3,9個設ける場合についても,別個に,かつ,ブロックをつくらないときの要因間の関係をそのまま保持するように与えられている。さらに,分割区法の採用も,この表から容易に行なうことができるように配列した。このわりつけ表作成の規準にした考え方は,アメリカ合衆国標準局N. B. S. の応用数学シリーズに所載の「2水準系および3水準系の一部実施法」のわりつけと同じであるが,その尨大かつ煩雑な表を,付表1の直交表を用い,付表3の「直交表へのわりつけ表」として示すことにより,きわめて見通しの良いものにすることができた。ここで取上げた実験規模-それは,圃場・ポット・実験室の何れにおける農業試験への応用についても,必要・十分と考えられる-の下においては,前記文献の表や従来知られている最良のものをすべてカバーするのみならず,より情報量の多い計画がいくつも発見された。

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