戦前期熊本の都市形成事業における風致地区の位置付け

書誌事項

タイトル別名
  • The Position of Scenic Areas in the City Planning of Kumamoto City

説明

熊本の風致地区の説明を見ると、市民の公園などの文言が見られ、風致地区がそれ単体としてだけではなく、都市全体の計画の中で役割を持っていたと推察される。こうした状況を踏まえ、本研究では戦前期熊本における風致地区が、都市の中でどのような位置付けにあったのかを明らかにすることを目的とする。そのために本研究では、以下の3点に着目する。<BR>1)風致地区にかけられていた期待<BR>2)風致地区の配置と他の都市整備・都市計画事業との関係<BR>3)風致地区とその周辺が指定後にどう整備されたか<BR>調査の結果、戦前の熊本都市計画には、街路計画、風致地区計画、土地区画整理事業それぞれの計画において、郊外の環境の良いところに住宅地を作っていこうというイメージがあったことが共通に見られることが明らかとなった。風致地区を始めとする各事業は、そのようなイメージのもとですすめられ、結果的に風致地区が良好な郊外住宅地の整備に寄与したといえる。

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