胃癌, 大腸癌における腫瘍増殖率の推測および腫瘍マーカーダブリングタイムの比較検討

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タイトル別名
  • Evaluation of the Predicted Proliferation Rate and Its Relation to the Tumor Marker Doubling Time in Gastric and Colorectal Cancer

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説明

腫瘍増殖率推測値(S期細胞比率/DNA指標)の臨床的有用性を検討する目的で,進行胃癌87例と大腸癌11例を対象に腫瘍マーカーダブリングタイムの測定を行い,両者の相関を検討した.その結果,腫瘍マーカーダブリングタイム測定可能症例は,胃癌13.8%,大腸癌45.5%で,若年者,低分化型腺癌において有意に短かった.また,再発期間との間に有意な相関を認めた.腫瘍増殖率推測値とCEAダブリングタイムは,r=0.65,p<0.05で有意に相関し,腫瘍マーカー陰性例における悪性度の指標になりうる可能性が示唆された.この腫瘍増殖率推測値は,生検材料よりも測定可能であり,早期胃癌における悪性度診断にも応用可能であると考えられた.

収録刊行物

  • 日消外会誌

    日消外会誌 24 2493-2497, 1991

    一般社団法人日本消化器外科学会

被引用文献 (2)*注記

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