代数幾何符号とその復号法

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タイトル別名
  • Algebraic Geometric Codes and Their Decoding Methods

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説明

代数幾何符号は、最近、符号理論の分野において盛んに研究されている、次世代の誤り訂正符号である。因みに、代数幾何符号をトピックスとしたIEEE Transactions on Information Theory(IT Trans.)の特集が、当初の予定である1994年からはやや遅れてはいるが、漸くまとまり、近々に出版される。この符号クラスは、ロシアのV.D.Goppaにより1981年に導入され、ロシアを初めとするヨーロッパ各国、アメリカ、日本において研究が進展している。中でも、復号法の研究は近年最も精力的になされており、1994年におけるIT Societyの論文賞がG.L.Feng & T.R.N.Raoによる代数幾何符号の復号法に関する論文に与えられたことは、我々の記憶に新しい。1991年の同賞も、J.Justesen等、デンマーク工科大学のグループによる代数幾何符号の復号法に関する論文に対して与えられており、この賞を獲得するにはこのテーマで論文を書くのが早道になるという錯覚さえ引き起こしかねない事態になっている。本稿では、代数幾何符号の中、代数曲線符号と呼ばれるクラスの符号について、その復号法の話題に絞って概説する。一つの代数曲線(定義曲線という)C上のサイズがnの点集合Pに対して、符号長nのブロック符号が定義される。ここで、符号語の各記号は、これらのn個の点の一つ一つと対応付けられている。以下では、定義曲線の特定の1点P_∞(∉P)における性質(付値)に基づいて定義される、1点符号という部分クラスを主に論ずる。(以下の記述は直感的な理解を旨としたため、数学的に厳密でない箇所を含む。)

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1570854177404824064
  • NII論文ID
    110003342824
  • NII書誌ID
    AN10489017
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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